
先日、山を歩いている時にふと気づいたことがありました。
現代人は毎日たくさんの情報に囲まれて生活しています。
スマートフォンやパソコン、テレビ、本、看板など、常に目から情報を取り入れていますし、仕事や人との会話、音楽や動画など、耳からもたくさんの刺激を受けています。
つまり、私たちは「視覚」と「聴覚」をとても頻繁に使っているのです。
一方で、山道を歩いていると視覚や聴覚だけでは足りません。
足の裏で地面の硬さや傾斜を感じる。
木の根や石を踏んだ時の感覚を感じ取る。
風の向きや湿度を肌で感じる。
身体の重心がどこにあるかを無意識に調整する。
そんなふうに、身体全体の感覚を総動員して歩いていることに気がつきました。
舗装された平らな道ではあまり使わない感覚ですが、山では少し気を抜くと転んでしまいます。
だからこそ自然の中では、身体が本来持っている感覚が目を覚ますような気がします。
最近、「何もないところでつまずくようになった」「バランスが悪くなった気がする」という声を聞くことがあります。
年齢だけが原因ではなく、身体を使う機会そのものが減っていることも関係しているのかもしれません。
便利な生活はとてもありがたいものですが、その反面、身体が持つ感覚を使う機会は少なくなっています。
足揉みをしていると、足裏の感覚が鈍くなっている方や、自分の身体の疲れに気づきにくくなっている方をよく見かけます。
足は身体の土台です。
足裏からの情報が脳へ伝わり、身体のバランスや姿勢を支えています。
山歩きをしながら、「足の感覚を取り戻すことは、身体全体の感覚を取り戻すことにつながるのではないか」と改めて感じました。
便利な時代だからこそ、たまには自然の中を歩いてみる。
そして足裏から伝わる感覚に意識を向けてみる。
そんな時間が、心と身体のバランスを整えるきっかけになるのかもしれませんね。

naruse m

